
年末調整の準備を始めると毎年あちこちで説明しなおすことのひとつに、高額療養費の請求と医療費控除の違いがあります。
高額療養費は医療費の自己負担額が一定額を超えた場合に、
超えた金額が払い戻される制度です。
一方、医療費控除は、その年の1/1?12/31の間に、自分自身や家族のために支払った医療費をもとに計算した額を
所得控除できるというものですから、所得税を払っていなければ、いくら高額の医療費を使おうと、お金は1円も戻ってきません。

高額療養費がどのくらいもらえるかというと、年齢や所得によって変わってきます。
まず、70歳未満かどうかで振り分けられ、次に市民税の非課税世帯かどうかでも金額が変わってきます。
医療費控除は確定申告で出来ます。
時々、勘違いで年末調整の生命保険の控除証明書といっしょに医療費の領収書を添付して持ってきてくださる方がいらっしゃいますが、こちらは会社ではしてくれません。自分で管轄の税務署に行き(もしくはインターネットで)確定申告をしましょう!

たくさんの所得税を払い、たくさんの医療費控除を使った人で、どちらの制度を使おうかと悩んだ時は、まず高額寮費を請求してから、医療費控除を受けましょう。
高額療養費を請求しないで、医療費控除を受けようとすると、「先に高額療養費を受けてから、確定申告をやり直してください」と、税務署から”お呼び出し”を受けることになりますので・・・。